「電気代がもったいないから暖房は消す」
この判断が、高齢者にとって命取りになることがあります。介護現場では“つけっぱなし”が基本です。
私は介護のプロとして多くの入居者を見てきましたが、冬の事故で最も多い原因は“寒暖差”です。
結論:高齢者の暖房は「つけっぱなし」が最も安全
先に結論をお伝えします。
高齢者の暖房は、こまめなON/OFFよりも「つけっぱなし」が正解です。
理由は大きく3つあります。
- ヒートショックの予防
- 転倒・ふらつき事故の防止
- 実は電気代も大きく変わらない
これは「楽をするため」ではなく、
事故を防ぐための合理的な選択です。
高齢者が暖房を「こまめに消してしまう」理由とその危険性
高齢者が暖房をこまめに消してしまう背景には、
「電気代がもったいない」「昔は我慢していた」という価値観があります。
しかし、この判断がヒートショックや低体温症のリスクを高める原因になることは、あまり知られていません。
特に高齢者は
- 温度変化を感じにくい
- 寒さを自覚したときには体温が大きく下がっている
という身体的特徴があります。
暖房を切った室内では、
気づかないうちに血圧が急上昇・急下降し、
入浴時や夜間トイレのタイミングで倒れるケースも少なくありません。
「節約のつもり」が、
命に関わる事故につながる可能性があることを、家族も本人も知っておく必要があります。
電気代を抑えながら暖房をつけっぱなしにする具体的な方法
暖房をつけっぱなしにする=電気代が高くなる、とは限りません。
実は、使い方次第で負担を抑えることは可能です。
具体的には以下の方法が有効です。
- 設定温度は20〜22℃を目安にする
- エアコンは自動運転を基本にする
- 厚手のカーテンや断熱シートで冷気を遮断する
- 加湿器を併用し、体感温度を上げる
これらを実践することで、
「頻繁なON/OFF」よりも電力消費を抑えられるケースもあります。
また、室温が安定することで
- 夜間トイレ時の転倒防止
- 朝方の急激な冷え込み防止
といった二次的な事故防止効果も期待できます。
理由①:ヒートショックは「室温差」で起きる
高齢者の冬の死亡事故で多いのがヒートショックです。
ヒートショックが起きる流れ
- 暖房を切った部屋が冷える
- トイレ・脱衣所・浴室へ移動
- 急激な血圧変動が起こる
- 失神・転倒・最悪の場合は死亡
特に夜間や早朝は要注意です。
暖房をつけっぱなしにすることで、室温差を小さく保てます。
👉 関連記事
【ヒートショック対策】高齢者の「脱衣所・浴室」が危ない!おすすめ脱衣所ヒーターは想像以上に危険です。
理由②:寒さは転倒リスクを一気に高める
介護現場では、冬になると転倒事故が明らかに増えます。
原因は、
- 寒さによる筋肉のこわばり
- 血圧低下による立ちくらみ
- 夜間のトイレ移動
暖房を切っていると、
立ち上がった瞬間にフラつきやすくなるのです。
これは「年齢の問題」ではなく、
環境の問題です。
理由③:実は電気代も「つけっぱなし」が有利な場合が多い
「つけっぱなし=電気代が高い」と思われがちですが、
エアコンは起動時が一番電力を使う家電です。
よくあるNG例
- 寒い → 暖房ON(強運転)
- 暖まる → OFF
- 冷える → 再びON
この繰り返しは、
- 電気代がかかる
- 室温差が激しい
- 高齢者にとって危険
弱運転でのつけっぱなしの方が、結果的に安定します。
👉 詳細解説はこちら
【年金暮らしの防寒】高齢者が「一番安く」暖をとる方法は?電気代コスパ最強決定戦
高齢者におすすめの暖房設定(安全基準)
室温の目安
- 20〜22℃(寒がりな方は23℃まで可)
運転方法
- 自動運転 or 弱運転
- 夜間も基本はOFFにしない
併用すると安全な対策
- 足元灯(夜間トイレ用)
- 窓の断熱対策
- 電気毛布・ひざ掛け
こんな家庭は特に「つけっぱなし」を検討して
夜中に何度もトイレに行く
朝の動き出しが遅くなった
冬になると転びやすい
一人暮らし、または日中一人になる時間が長い
これらはすべて、
事故の予兆サインです。
節約対象ではなく、安全対策費と考えるべき支出です。
介護のプロとして伝えたいこと
介護現場では、
「節約していた結果、救急搬送された」
というケースを何度も見てきました。
電気代は調整できます。
命は取り戻せません。
暖房のつけっぱなしは贅沢ではなく、
高齢者を守るための“安全対策”です。
それでも不安な場合の補助アイテム
ここでは「暖房のつけっぱなしが不安」という方向けに、補助的に使えるアイテムを紹介します。
① 電気毛布(寝る前まで使用・つけっぱなし防止)
おすすめ商品(楽天・Amazon)
パナソニック 電気毛布(敷き毛布)DB-U12T / DB-U11T系
電気毛布は「暖房をつけっぱなしにしないと寒い」と感じやすい高齢者の就寝時に特におすすめです。
消費電力が非常に低く、エアコン暖房より電気代を抑えながら体を直接温められます。
最近の電気毛布は、温度調節機能やダニ対策、洗濯可能なモデルも多く、
高齢者でも扱いやすいシンプル設計が主流です。
寝る前に布団を温めておくことで、入眠しやすくなり、
夜間の冷えによる体調不良予防にもつながります。
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👉【シニアの節約術】パナソニック「くるけっと」は買い?電気毛布の電気代と、おすすめ4選を徹底比較
② 人感センサー付きセラミックヒーター(脱衣所・トイレ用)
おすすめ商品(楽天・Amazon両対応)
アイリスオーヤマ 人感センサー付き セラミックヒーター JCH-12TD系
脱衣所やトイレなど「短時間だけ寒い場所」には、
人感センサー付きセラミックヒーターが適しています。
人の動きを感知して自動でON/OFFするため、
消し忘れの心配が少なく、高齢者世帯でも安心して使えます。
特に冬場の脱衣所はヒートショックのリスクが高く、
局所的に素早く暖められる暖房器具を併用することで、
事故予防の観点でも有効です。
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👉【ヒートショック対策】高齢者の「脱衣所・浴室」が危ない!おすすめ「脱衣所ヒーター」と安全な入浴法
③ サーキュレーター(暖房効率アップ・つけっぱなし対策)
おすすめ商品(楽天・Amazon両対応)
アイリスオーヤマ サーキュレーターアイ PCF-SC15 / PCF-HD15系
暖房をつけっぱなしにしているのに寒い原因の一つが、
「暖かい空気が天井に溜まっている」ことです。
サーキュレーターを併用すると、部屋の空気を循環させ、
設定温度を下げても体感温度を保ちやすくなります。
結果として暖房の使用量を抑えられ、
電気代節約と室温の安定につながるのが大きなメリットです。
操作がシンプルなモデルを選ぶと、高齢者でも扱いやすく安心です。
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【高齢者の暖房節約術】エアコンの電気代が逃げるのは「窓」!今すぐできる防寒・結露対
| 商品 | 主な用途 | 電気代の目安 | 安全性 | おすすめ設置場所 |
|---|---|---|---|---|
| 電気毛布 | 長時間保温 | 非常に安い | ○ | 寝室・布団 |
| 人感ヒーター | 短時間暖房 | やや高め | ◎ | 脱衣所・トイレ |
| サーキュレーター | 効率改善 | 低 | ◎ | リビング・寝室 |
どれか一つを選ぶより、
「長時間=電気毛布」「短時間=人感ヒーター」「効率改善=サーキュレーター」
と使い分けることで、暖房費と安全性の両立がしやすくなります。
まとめ
高齢者の暖房は「つけっぱなし」が安全
ヒートショック・転倒防止につながる
電気代も実は大差ない
室温20〜22℃を目安に弱運転がおすすめ
離れて暮らす親がいる方は、
ぜひ一度、冬の暖房の使い方を見直してみてください。してみてください。


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