「親が認知症で、いつの間にか家を出て行ってしまう…」
「徘徊(はいかい)で行方不明になり、警察にお世話になったことがある」
ご家族にとって、認知症の方の「徘徊」は、命に関わる最も深刻な悩みの一つです。
「鍵をかけて閉じ込める」わけにもいかず、かといって24時間見張り続けるのも不可能です。
そんな時に頼りになるのが、「GPS」の技術です。
この記事では、「シニアの暮らし快適ガイド」として、徘徊対策に特化した「GPSシューズ」や「小型タグ」など、ご本人の負担にならずに「居場所」を特定できる、最強の見守りグッズを厳選してご紹介します。
なぜ「スマホ」や「見守りカメラ」だけでは不十分なのか?
- スマホは「持ち歩かない」:認知症の方は、外出時にスマホを忘れていくことがほとんどです。 「高齢者のスマホデビュー」についての記事で解説した通り、スマホは連絡手段として重要ですが、徘徊対策としては不十分です。
- カメラは「家の中」だけ:「見守りカメラ」は、家を出て行ったことには気づけますが、「どこに行ったか」までは追跡できません。 見守りカメラの選び方については、こちらの記事で詳しく解説しています。
【介護のプロが解説】認知症の見守りカメラは必要?失敗しない選び方とおすすめモデル
【専門家の視点】
徘徊対策の鉄則は、「本人が『無意識に』身につけるもの」にGPSを仕込むことです。 その代表が「靴」です。
外出する時、靴を履かない人はいません。
「GPSシューズ」なら、ご本人は「ただの靴」だと思って履いているだけで、ご家族はスマホで常に居場所を確認できます。
これが「最強の徘徊対策」と言われる理由です。
徘徊対策GPSグッズ 選び方3つの鉄則
1. 「本人が外さない」ものを選ぶ
ペンダント型やブザー型のGPSは、「邪魔だ」と外されてしまうリスクがあります。
「靴(インソール)」や「杖(ステッキ)」など、生活必需品に一体化しているものがベストです。
2. 「バッテリー持ち」が良いものを選ぶ
いざという時に「電池切れ」では意味がありません。
一度の充電で数週間〜1ヶ月持つものや、電池交換式で長期間放置できるものを選びましょう。
3. 「通知エリア」設定ができるか
「家から半径500mを出たら、スマホに通知する」といった設定ができると、徘徊の「初期段階」で気づき、保護に向かうことができます。
「外」での見守りにはGPSが最強ですが、「家の中」での見守りや健康管理には、スマートウォッチも有効です。
転倒検知機能などがついたスマートウォッチについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
【介護視点で選ぶ】高齢者向けスマートウォッチおすすめ3選!転倒検知・血圧測定で「見守り」が変わる
【楽天・Amazonで買える】おすすめ「GPS見守りグッズ」3選
1.【靴に仕込む】GPSトラッカー「みてねみまもりGPS」
「専用のGPSシューズ」は高価でデザインも限られますが、これなら「今履いている靴」がGPSシューズになります。
- 特徴: 小型・軽量のGPS端末。11記事目で紹介したような「ウォーキングシューズ」の「中敷き(インソール)の下」や、靴のベロの裏などに忍ばせることができます。
- 機能: バッテリー持ちが最強クラス(最大2ヶ月)。スマホアプリで居場所をリアルタイム確認。
- 【専門家の視点】「『専用シューズ』を買うより、この『小型GPS』を買って、ご本人が気に入っている『いつもの靴』に仕込むのが一番です。靴を何足か持っている場合は、よく履く靴すべてに(またはGPSを移動させて)対策しましょう。」
2.【紛失防止タグ】Apple AirTag(エアタグ)
iPhoneユーザーなら、最も手軽で安価な選択肢です。
- 特徴: 500円玉サイズのタグ。世界中のiPhoneユーザーのネットワークを使って位置を特定します。
- 機能: 電池寿命は約1年。専用のホルダーで、カバンや杖、鍵などに簡単に取り付けられます。
- 【専門家の視点】: 「GPSではありませんが、街中(人が多い場所)であればGPS並みに位置を特定できます。何より安価で、電池交換も年1回で済むのが魅力。『お守り』としてカバンに入れておくだけで、安心感が違います。」
3.【杖に仕込む】「杖用 GPSホルダー」+「GPS端末」
「おしゃれな杖」についての記事で紹介したような杖を使っている方には、これが最適です。
- 特徴: 杖のパイプ部分に、GPS端末(AirTagやみてねみまもりGPSなど)を固定できる専用ホルダーです。
- 機能: 杖は外出時に必ず持ち歩くため、忘れずに携帯してもらえます。
- 【専門家の視点】「杖を使う方なら、これが一番確実です。靴だと『今日はサンダルで出ちゃった』ということがありますが、杖なしで歩ける方は少ないですからね。転倒して動けなくなった時の発見にも役立ちます。」
まとめ
徘徊は、ご本人に悪気はありません。
「閉じ込める」のではなく、「どこに行っても見つけられる」環境を作ることが、お互いの自由と安全を守る鍵です。
GPSという「見えない命綱」で、大切なご家族を守ってください。


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